近年では、わずかずつですが自由葬を選択する人も増えています。まだ伝統的な仏式葬儀のほうが圧倒的に多数派ですが、故人が宗教にこだわらない、遺族が故人らしい葬儀にしたい、などがその理由です。無宗教の葬儀を行う場合に重要なのが、葬儀社選びです。普通の仏式葬儀には慣れていても、自由葬は得意としていない所もあるからです。

もし行いたい場合には、まずは業者にその旨をきちんと伝えることが必要です。式のイメージは具体的に細かく伝えられるほど満足度が高くなります。演出などにこだわりたい場合には、具体的に何をしたいのかを話しましょう。また、無宗教だと戒名がつきません。

寺院墓地に埋葬したい場合、戒名がないと埋葬できないこともあるので、事前に寺院に確認することが必要です。戒名がないと埋葬できないならば、寺院にお願いして戒名をいただくか、もしくは新たに公営や民営の霊園墓地を手配するようにしましょう。昔ながらの慣習が根強い地域では、読経も焼香もなしの式に違和感を感じられることもあります。参列者に対しては事前に無宗教で執り行うことを伝えておくことが大事です。

また、親族には後で感情的なしこりが生じないように、きちんと理由を話して理解してもらっておきましょう。また、無宗教式家族葬だと、四十九日や新盆などの供養も行いません。この点も考慮して、自由葬にするかどうかを決める必要があります。自由なだけに、自分たちで主体的に決めることが多いのが自由葬です。