近頃の日本人は寿命が延びて、日本は高齢化が進む一方で、核家族の家族形態がほとんどである状況になっています。この状況の中で、近頃は老後の生活をどのように過ごして、どのように最期を迎えるのかを考えている人が多くなっています。後を継いでいく人がいないお墓の管理についてや自分が亡くなったときの葬儀の方法、そして家族や子供になるべく迷惑をかけないように生前に葬儀の手配については済ませたいという希望や不安を抱えている方が多くなっていく中で、人生の最後を締め括る準備をする活動として終活は根付きつつあります。終活は、人生を円満に終わらせるための活動ということになります。

終活の一つにエンディングノートを書くという活動がありますが、エンディングノートとは、自分が病気にかかって意識を失った状態が続いたり、亡くなってしまったりした際に、家族など残された大事な人たちのために、自分自身についての要望や情報などを記しておくノートのことです。またエンディングノートには法的な拘束力がないため、財産の相続については法的な拘束力がある遺言書を法律に基づいた手順で作成しないと確実に実行されることはありません。エンディングノートに記されていることは、遺言書のように必ずしも残された遺族が実行するかどうかは分からないということは知っておく必要があります。例えば、葬儀は火葬だけで良いとエンディングノートに記しても、親族の反対で一般的な葬儀になることも考えられます。